見守ること

2019年11月07日
りいさ( 18歳 / 学生 )

誰かに何か教えることは難しい

私は塾の講師をしている

相手は主に中学生の生徒たちだ

中学の内容といえば、

それは当たり前にこうじゃん

と思うことが多い

もちろんそんなことを言う講師なんて即刻クビだし、生徒に伝わるように教えるのが仕事だから仕事はまっとうしているつもりでいる

ただ本当にこれがちゃんと公式だの、構文だのがあるものでよかったと思う

この公式があって、こういう定義でと決まっているものはこういうものだと断言できるし、子どもたちも納得する

ただそうでない、勉強以外のことを教えたりするのはひどく難しい

生徒とはそこそこ仲が良くって、勉強以外の相談事もたくさん聞いたりする

だけど、実体験に基づいて答えたくなってもなんだかこの答えを話してはいけないって思うことがある

実際自分が体験して、体感してやっとその意味が心にすっと落ちるようになったり、体験しなきゃ理解できないことがあるって思うからだ

難しい

生徒はみんな悩んでいるけれど、きっと私がここで私のたどり着いた答えをポンっと言ってはいけない

私と違う答えにたどり着く可能性もあるし、そこに正解不正解はきっとないだろうからその可能性を潰しちゃいけない気がする

そうじゃなくって、少し手助けをしたり、さらにその後くじけた後のフォローをするのが正解なんだろうなぁと思ったりする

生徒の話を聞いていて、それはきっと失敗しちゃう、と私が思ってもその失敗から学べることの方があると思う

見守るってのはどうも難しいし、想像以上に労力がいる仕事だ

同い年の友達と一緒に頭を悩ませて相談にのるのとは違う、不思議な気持ちになる

こんなもどかしい気持ちを抑えて私のすることを止めないで、自分たちの正解を押し付けないできてくれた周りの大人たちには感謝しなくちゃならないのかもしれない

こんなことさえもやっぱり体験しなくちゃ気付けない

そしてきっと今も気付いていないけれど私を見守ってくれている誰かがいるんだ

りいさ

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