💐 はるさんの乳母

2019年08月31日
non( 20代 / 接客 )

はるさんは

日々というダンジョンの中で

汚い沼にはまってドロドロになったわたしに

立ち上がる陸の場所を教えてくれました

地図通りにカチカチ進むわたしに

裏ルートの扉の場所を教えてくれました

モンスターが倒せなくて困っていたら

倒す以外の選択肢を提案してくれました

出会ってなかったら

わたしは今頃きっとまだあの沼にいて

なんなら溺れて死んでたかもしれない

死んだことすらわからないまま

モンスターに成り果てていたかもしれない

はるさんは 紛れもなく

私の命の恩人だ

そんなはるさんの近くに行きたくて

乳母になりました

月1回だけ会える魔法使いに

“旅人A”じゃなくて

“non”という1人の人間として

私を認識して欲しいなと思ったの

それから

はるさんにもらった”乳母”という称号は

私にとってお守りになった

時には 盾にも 武器にもなった

そのおかげで 私は

新しい世界にも飛び込めた

直接の面識がなくても

今これを読んでくれている あなたも含め

みんなに 出会えたのは

全部

はるさんがくれたこの称号のおかげです

これはとてもしあわせで

ありがたいことだと心から思う

乳母になれてよかった

でも

この広がった世界で

他の人と関わるうちに少しずつ

違和感を感じるようになってしまった

乳母 なら

乳母 なのに

乳母 だから

乳母 だけど

そんな会話をいろんな人とした

私は はるさんのことが

本当に 大好き で

でもね 私のこの気持ち

当たり前だけど 目に見えないんだよね

何色 どんな形 どんな感触 どんな温度

じゃあ 他の人と どう違う?

それは所謂 何の枠に入るの?

自分でさえ きちんと説明できません

だけど

乳母なら”この色この形の好き”でしょ

って漠然とみんなに思われているものと

わたしが持ってるもの

それがなんだか違うのかなって

いろんな人と話していく中で思った

違うことには気づいたものの

じゃあなに って言われると

説明できない

矛盾なく 嘘もなく 誠実でいたいのに

語彙が 思考能力が 足りない

もどかしかった

はるさんの”乳母”

武器で盾で お守りだったのに

今の私にはどうしても上手く扱えなくて

気づいたら

藻搔いているうちに

自分自身も大切な人も はるさんも

傷つけてしまいそうになっていた

新しい世界に来て

見たことない景色をいっぱい見た

だいすきな人が たくさん増えた

これも 私にとっては

ひとりひとり

みんな違う色と形の 好き で

人類みんなに好かれるなんて無理なんだけど

だけど

私は

自分で好きになった人くらいは

全員 ひとり残らず 大切にしたくて

なんて 本気で思っていたけど

これは どうやら欲張りすぎらしい

どうしても

どこかが壊れちゃう

ねえ

それなら

いま 何よりも一番に優先したい 好き は?

いま 自分に対して誠実でいるなら?

私は 何に対して こんなに歯がゆいの?

考えて考えて

やっぱり

手放すことにしました

わたしがもっと強ければ

誰も傷つける事なく

何も間違えることもなく

使いこなせていたのかもしれない

完全に自分のものにしながら

まだ見たことない景色も

スムーズに見に行けたかも

でもね 最初はわたし

こんな最強アイテム持ってなかったんだ

持ってなかったけど

はるさんに助けてもらいながらだけど

少しずつでも自分でレベル上げて

少しくらい転んでも 歩けてた

今なら

まっさらになっても 大丈夫かなって

思えるようになったのも

乳母になれたからだと思います

一度もらったものを

こうやって手放してしまう

私は本当に都合良くて 罰当たりで

どう思われても仕方なくて

嫌われるのも当たり前で

それでも私は やっぱり

今まで通り

はるさんのことが好きだから

これからは自分の足で

歩いて

もっと強くなって

いつか

いつか …

なんだろうね

まだわかんないや

でも

今は無理でも やっぱり

これで終わりにしたくないなって

私は 思ってます

ごめんなさい

私を

nonを

はるさんの乳母にしてくれて

ありがとうございました。

💐 non

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